本部長挨拶



自:令和 6年 4月  1日
至:令和 7年 3月 31日

概  況

 およそ4年に渡り猛威を振るい続けた新型コロナウイルス感染症も2類から季節性インフルエンザ
と同じ5類に引き下げられ(令和5年5月8日から)ほぼ、従来通りの生活が戻って参りました。
一方、世界経済は急速な物価上昇の局面にあり、我が国の経済においても物価上昇は避け難く
企業・家計を問わず大きな影響が及んでおり、円安による輸入コストの増加はあらゆる商品とサ-
ビスの値上げ圧力となって景気の先行きは不透明感が漂っております。

 我々電気工事業界に目を向けて見ますと、従来からの課題である人手不足による人件費の高騰、
又、慢性的な後継者難に加え働き方改革や賃上げへの対応、中でも最大の懸念材料はケーブル類
の原材料不足による納期の遅れであり、我々事業者を取り巻く環境は依然として厳しいと言わざる
を得ません。しかしながら、その様な状況の中でも時代は変化をし続けております。

 DXとかGXとかチャットGPTと言う言葉をご存じでしょうか。DXはデジタルトランスフォ-メ-ション
(業務のデジタル化)、GXはグリ-ントランスフォ-メーション(脱炭素のカーボンニュ-トラル実現
に向けた取り組み)が今後ますます加速して行くものと思われます。又、最近よく耳にするチャット
GPTとはAI(人工知能)が質問に答える機能で、そのレベルが大学や研究者の論文にまで利用さ
れる様になり将来的に多くの仕事がAIに取って代わられてしまうのではないかと話題になっており
ますが、この様な変化こそチャンスと捉え、臆せずチャレンジして行きましょう。

 毎年度の事ですが、最も重点的に取り組まなければならないのは組合組織の活性化であります。
副本部長をはじめとする役員の方々に率先して組合員訪問を計画致しましたが、全ての組合員
に訪問、ご意見を頂戴する事は未だ出来ておりません。組合員の減少に歯止めを掛ける事も重
要ですが、地区本部が危機的状況にあるのは役員の高齢化が進み、若手の人材が一向に登場
しない事で由々しき問題です。何としても若手経営者、後継者を青年部として登用し活躍の場を
作らねば未来はありません。都工組本部の方でも重要課題として対策チ-ム作り知恵を絞って
おりますが、組合のスケ-ルメリットを活かした様々な保険制度の活用や仕事の紹介など、今後
も積極的に拡充させる方向で動いております。昨年度から実施している共同購入に加え今期から
新事業として始った東京電力とTSAとのホームサポ-ト業務が本格化して参ります。組合運営の
大きな収入源になると据え、しっかりと前を向いて事業を推進して参りたいと考えております。
更なる参加工事店を募り事業推進を計ります。


杉並中野地区本部 本部長
西 野 英 雄